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K大学医学部合格発表 [長女大学受験]

 受験から合格発表までの2週間はふわふわと掴み所のない時間でした。娘は一応、後期試験にむけて机に向かってはいたのですが、必死に頑張るという状態ではありません。特に落ち込んでいるでもなし、相変わらず前期入試のことに触れようとはしませんが、普通といえば普通に過ごしているように見えました。

 合格発表を娘は、息子(兄)と一緒に見に行きたかったようです。でも息子の都合がつかなくて、私はとてもそんな勇気はなくて、結局、インターネットでの発表を待つことになりました。発表の時間前にパソコンのページを開いて、そわそわ、ドキドキ~ 私はしなくてもいい洗い物をしたり、立ったり座ったり~まだかな、まだかなと~

 画面に合格者番号の一覧表が開示されました。でも、途中で切れていて・・・「右!右!」と叫んだような気がします。画面が右に動いて~「あった!」「あった!」「あった!」娘も私も泣きながら何度も何度も繰り返していました。それから、あちこちに合格の報告をしながら大慌てで用意をして、電車に乗りました。条件のいい下宿先(マンション)は、合格発表当日に直接行って申し込むのが一番と聞いていたので。

 2月の入試当日は、大阪と変わらなかったK市ですが、3月のこの日は雪に覆われていました。この町で、慣れない雪の中で、娘は一人6年間も暮らしていけるのかなと思うと合格の喜びとは違う涙がまた出てきて~。

 あれから2年半、娘はたくましくなりました。今の生活が本当に気に入っているようです。息子も研修医1年目を必死に、でも持ち前のプラス思考ですごく楽しんで過ごしている様子です。今まで子離れできなくてグズグズ言ってばかりだった私も、この日記をここまで進めてきて、何か少しだけ自分を見直す糸口をつかめたように思います。しばらくこのブログをお休みして、今度は夫や子供達がその時その時を本当はどう感じ、どう考えて過ごしていたのかを一緒に振り返りながら、改めて書き直してみたいと思っています。 ありがとうございました。
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いよいよ受験 [長女大学受験]

 よくわからないまま前期も後期もK大学医学部に出願しました。私立の医学部の試し受験もしたくないと言って、本当に本番だけの受験です。こうなって初めて、「落ちたらどうしよう」という心配が、「娘を手放すことになるかもしれない」という心配より大きくなってきました。決めたのがギリギリだったので下見に行く時間もなく受験前日になりました。

 乗る予定の電車が1時間半も遅れて出発するというアクシデントもあってホテルについてホッとしました。その日のうちに一度大学まで行ってみようと思っていたのですが、寒かったし疲れていたしで「まあいいか」ということになりました。夕食がすんで9時を回った頃、「眠たいから寝るわ」と娘が言いました。電車移動と受験前日の緊張で疲れたとしても、こんなに早く寝て、夜中に目が覚めてしまっては困ると思いましたが、結局10時頃には寝てしまいました。そして驚いたことに朝までぐっすり眠ったのです。「腹が据わっている」のか、ただ「鈍感」なだけなのか・・・

 受験当日は、流石に一度も行ったことのない大学ですから、行きは一緒にでかけましたが、帰りは駅で待ち合わせました。たいがい小さい時から、「できた」とか「できない」とか言わない子でした。この時もバスから降りてきて「う~ん、あんまり」と言ったきりでした。翌日の面接はうまくいったのか、いろいろ教えてくれたのですが・・・こうして発表までの2週間あまりを私は(おそらく娘は私よりはるかにもっと)本当に不安の中で過ごしました。

決断は一ヶ月前 [長女大学受験]

 娘は少しだけ肩の力の抜けた状態でセンター試験に臨みました。心配して、その頃毎日自宅に帰ってきてくれていた息子と一緒に自己採点をしました。結果はあまり・・・でも、前年に比べて平均点も下がっていたので、よく踏みとどまったというかんじでした。

 大変だったのはそこからです。自信を持って医学部を受験できるほどの点数ではないし、あきらめてしまうほど悪くもない。ただ本人は絶対に浪人はしたくないと思っていました。どこでもいいから医学部にと思いつめたようです。親としては、娘のその気持ちもわかります。でも18歳から何年間か過ごす生活の場所がどこでもいいはずがありません。夫も私も自宅から通える大学しか考えてなく、何とか学部を変えることを説得したのですが、聞く耳を持ちません。

 どんな話し合いの中でK大学医学部になったのかよくわかりません。土地柄とか、大阪からの距離などを考えて、勿論たくさんの先生方から助言もいただいて、やっとここならと思える大学がK大学でした。それでもやはり娘を手放すことになったらどうしようと悩む私たちも、「大丈夫、縁がなければ落ちるよ。」という息子の一言に納得せざるをえませんでした。それから願書を取り寄せ、ホテルを予約するというあわただしさの中で本番を迎えました。
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高校3年生 [長女大学受験]

 高校3年生のときの模擬試験等の成績を、私はほとんど見せてもらっていません。2年生までは、まだ何とかなっていたのですが、周りの友達が本格的に勉強をはじめてくると、みるみる下がっていったのだと思います。ですから娘も成績のことに触れてもらいたくないようでしたし、私も知ったからといってどうすることもできないので知らん顔でした。効率が悪い勉強の仕方だったのかもしれませんが、それも含めて娘のスタイルだから、今更変えることもできなかったのです。

 ただ、自分の娘ながら感心したのは、それでも投げ出さなかったことです。相変わらず黙々と勉強をしていました。春から夏をどんな思いで過ごしていたのか、よくイヤにならないものだと思いました。そろそろ志望校を決めなくてはいけない時期がきても、なかなかはっきり決められないようでした。娘が医学部に行きたいのは知っていましたが、夫も私も息子も反対でした。そんな中、この成績でどうしても医学部とは言えなかったのかもしれません。

 2学期の中頃の模擬試験で久しぶりに娘としては満足のいく成績がとれました。それでも、仲のいい友達の中では娘が最低でした。随分ショックだったようです。でもこれで「何かが吹っ切れた」と本人が振り返っています。確かに12月頃から少し生活に余裕が出てきました。一生懸命勉強はするのですが、それまでのギスギス、ガリガリが少しとれたような~。「負けたくない」という気持ちから、「頑張ってもできないこともある」「精一杯やったらそれでいい」と思えるようになったようです。このあたりのことは、随分あとになって、大学生になった娘と話したときに知ったことです。
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高校1、2年生 [長女大学受験]

 高校生になった娘は、学校とT会の両方で頑張ろうとしました。しかし、もともと器用ではないし、一つのことを理解するのに人一倍時間がかかります。今まではそれを努力でカバーしてきたのですが、それだけでは追いつかなくなっていきました。

 娘自身が意識してそうしたとはとても思えないのですが、いつの頃からか、中学校での優等生キャラを卒業して、駄目キャラに変わっていったらしいです。そうせざるを得なかったのかもしれません。といっても努力をやめたわけではありません。たぶん少しずつ本来の自分を見せはじめたのだと思います。以前なら頑張ってもできないことを隠したと思います。それを、頑張ってもできなかったことをオープンにできるようになったようです。当時の先生や友達に恵まれていたことも改めて感謝しています。

 T会では初めから悪戦苦闘の連続でした。日々の宿題は友達に教えてもらい、毎回のテストはとりあえず丸覚えをして凌いでいたようです。やってもやっても追いつかないどころか、益々わからなくなっていく状況でした。「塾を変えたら?」「自分にあう塾でないと意味がないよ!」と、私は何度も繰り返し説得しました。でも結局最後までT会をやめるとは言いませんでした。自分でこれと決めたことは見事なまでに譲らない。日頃はあまり自己主張をしたり言い張ったりすることのない娘ですが、こうなるとどうにもなりません。
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娘もT会へ [長女大学受験]

 すったもんだの末にS高校に進学した娘ですが、しばらくは本当に辛かったと思います。でも自分で決めたことだからと、テニスを吹っ切るためにも勉強中心の生活に変えていったようです。こんな精神状態の時に塾に行かせるのも心配だったのですが、息子とその友達がたくさんいて、何かと目を配ってくれるT会の環境をとても有難いと思い入会することになりました。

 S中学は女子校で、しかも中学時代の娘はテニスに熱中し、家と学校を往復するだけの生活でした。当然、男の子と出会う機会などなかったものと思います。ボーイフレンドができたらできたで心配ですが、いなければいないで心配です。早く楽しい高校生活が始まればいいなと思っていました。

 でもなかなか親の思うようにはいきません。T会は以前にも触れましたが、関西周辺の進学校の生徒が集まってくる塾で、灘高生をはじめ優秀な生徒がたくさんいて勉強の進度も無茶苦茶早い塾です。高校1年生で新入会した娘は英語も数学も知らないことばかり。宿題をしようにも手も足も出ない。そんな状態でした。男の子との出会いもあって楽しい高校生活なんてとんでもなかったようです。あまりにかわいそうで、私は頃合いをみて違う塾に変えようと考え、何度もそう説得しました。しかし、娘は「ここで逃げ出したくない。今T会をやめたら何のためにテニスをあきらめたのかわからなくなる。」と懸命の努力を始めたのです。
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娘の決心 [長女大学受験]

 高校でテニスをどうするか、娘にとって大きな悩みでした。受験コースにいて今までと同じようにテニスをすることは、娘にはできない相談でした。自分はまだ授業があるのに、特技コースの友達はもう練習している。あるいは、自分は終わりにして帰宅するのに、特技コースの友達はまだテニスの練習を続けている。そんなことはどうにも我慢できないと思ったようです。だからといってソフトテニス部をやめてしまうのも辛くて~。

 どうしたらいいのか娘もわからなくて、泣いてばかりの日が何日か続きました。夫と私は、あまり自分の内面を見せない娘の様子をハラハラしながら見ていました。後で知ったことですが、何度も顧問のN先生には相談していたそうです。そして息子もアドバイスをしてくれました。おろおろする親と違って、いたって冷静に、「将来どうするつもりなの?」と。

 娘の出した結論は「テニスはやめる。勉強する。」でした。長い間悩みましたが、一度決心するともう「テニスをやりたい」とは決して言いませんでした。そして気分転換のつもりで、息子が通っていた「T会」という塾にはいりました。実はその頃、息子はそこで講師のアルバイトをさせてもらっていて、娘に「いろんな生徒がいるよ」と声をかけてくれたのです。
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娘も医学部に [長女大学受験]

 ずっと息子の話をしてきましたが、ここらで娘にも触れていきたいと思います。今、娘は地方都市にある国立大学の医学部へ通っています。夫は「遠くへやる気などなかったのに」と今もって悔やんでいますし、私も考えてもなかったことでなかなか子離れができないでいます。

 女の子を家から出すと、本当にお金がかかります。下宿するマンションを借りるにしても、少しでも安全なところ、きれいなところと思いますし、生活費の心配をさせては可哀想とか~。下の子だからついつい甘くなってしまいます。家庭教師はしているのですが、それは自分のほんのお小遣いにしかならないようです。いつまでも心配でメールのやりとりは毎日欠かしていませんが、娘の方からの電話は、一応申し訳なさそうに「教科書代が要るの」とか「合宿に行くの」とかということが多いようです。

 でも、きっと充実した日々なのでしょう。「帰りたいけど忙しくて~」と言ってなかなか帰ってきません。娘は「今が一番幸せ」というくらい現在の生活に満足しています。私達の反対を押し切って家を離れる選択をしたことも間違ってはいなかった、と思っているはずです。息子と比べてはるかに「頭がよくなかった」娘がなぜ医学部へ行けたのか、その点を綴っていきたいと思います。
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